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2007年7月

冬の話

Lilys_illust2_1

リリー・シェンカーは様々なことに失望していた時期があった。

そんな時…リリーは車に乗って、どこか遠くへ目的地を決めずに走ることにした。

行き着いた先は知らない田舎町。

行くあてもなかったリリーは、ぶらりと目に留まったジーンズショップに立ち寄った。

ただただ、ぼぅっと棚に並べられたジーンズを眺めていた。

そうしていると店員の女の子が、どんなジーンズを探しているのかなど問いかけてきた。

買う気はなかった為、店員の問いかけには返事をしようとしなかった。

しかし、リリーは店内に流れる“bjork”の歌声が、ふと耳に入り反応した。

その反応に気付いた店員の女の子は、リリーに尋ねた。

「これ“bjork”ですよね。お聴きになるのですか?」

リリーはそこで初めて返事をした。

それをきっかけに、二人はよく聴く音楽の話などを始めた。

そのうち、その女の子もギターを弾くことが分かり、お互いに相手がどんなプレイをするのか興味を持った。

しかし、少しの間その町に滞在しようと思っていたリリーだが、ギターを持ってきていなかった。

そこで次の日、女の子の家に行き、ギターを弾くことになった。

二人は交互に演奏しながらお互いのプレイについて楽しく語り合った。

そして、その日からリリーは宿泊先からその女の子の家に通うという生活を続ける。

    
    
    

ある日のこと。

女の子は今日もリリーはいつも通り自分の家に来ると思い待っていた。

しかし…、結局来なかった。

その日は、明日は来るだろうと思っていたが次の日も来なかった。

その次の日も…。

心配になり、リリーの宿泊先を訪ねてみた女の子。


リリーはもう居なかった。つまり、帰ってしまっていた…らしい。


…その日は初雪だった。



はっきりと何で突然何も言わず帰ってしまったのかは分からないけど、金銭的な問題もあったと思う。

この曲(「lily_schenkers_music7.mp3」をダウンロード )は、その町から帰ってきたリリーが作ったと思われる曲です。

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“きっかけ”

僕達に、ギターは身近な楽器だと、そう思わせてくれたのがリリー・シェンカーだった。

リリーは「音楽を聴く時、自然とギターの音に耳を傾けるようになった。それから、ギターの音に個性を感じ、誰が弾いているのかが分かる…そういうギターが素晴らしいと気付いた。」と話したことがあるらしい。

彼は僕達に、それを気付かせるきっかけをつくってくれた。

また…、聞いた話によると、リリーは“絵は誰にでも描けるが、音楽は限られた人にしか作れないもの”…そんな印象を感じていた時期があり、音楽はそうあるべきではないと思ったのがきっかけで、曲を作り始めたという。

テレビやラジオから流れる豪華な音でなくても、メロディーとバックの音さえあれば、曲として成立させることができるということを教えてくれたのもリリーだった

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壊れたギター

壊れたギター。もうアンプからは音が出ない…。

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リリー・シェンカーはギターを壊すこともあったらしい。
       

“表現”とは自分の内側にあるものを表へと出す作業。

例えば、ホースに水を通す。出ていく水の量より入ってきた水の量の方が多ければ…、ホースは破裂してしまう。

リリーは悲しみや怒りなどの感情をギターにぶつける。

内側に溜まった感情をギターを通して放出するが、うまく外に出されなければ…。

リリーはギターを壊すことになる。

新しく発見したこの曲(「lilyschenkers_music8.mp3」をダウンロード )を聴いた時、リリーは怒りを表現している気がした。

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壊れたギター2

追加の音源を発見しましたので、こちら⇒「lilyschenkers_music9.mp3」をダウンロード に載せます。

リリー・シェンカーは、感じる“憤り”を表に出したようなプレイをしています。

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